みしろ・セカンドコンタクト
* まゆらの家 *
| 黒うにゅう:しかし、糸電話とはアイツらしいな。さすがにオレも思いつかなかったぞ。 |
| まゆら:ていうか、フツーは考えないよね。 |
| 黒うにゅう:とりあえず、耳に当ててみろ。 |
| まゆら:うん。 |
| みしろ:『……しもしー。もしもしー。きこえますかー』 |
| まゆら:わっ、やっぱりみしろちゃんだ。 このまったりと間延びした感じの声、間違いないね。 |
| みしろ:『もしもーし、だれかお返事してくださーい』 |
| まゆら:あー……。 |
| みしろ:『もーしーもーしー』 |
| まゆら:あの……みしろちゃん? 話を聞く時は、コップを耳に当てなきゃいけないんだけど。 |
| みしろ:『お返事してくれたら、おかしあげますよー』 |
| まゆら:いや、モノで釣るとかそういう問題じゃないから。 |
| みしろ:『はろーはろー、ぼんじゅーる、なますてー』 |
| まゆら:言い方変えてもダメ。 |
| みしろ:『しもしもー』 |
| まゆら:逆に読んでもダメだって。 |
| 黒うにゅう:あー、とにかく向こうが気づくまで話しかけるしかないな。 |
| まゆら:そうだね。 |
* 30分後 *
| まゆら:む~、さすがに疲れてきた。 |
| 黒うにゅう:なんで気づかないんだ? |
| まゆら:みしろちゃんだからね~。 |
| みしろ:『むぅぅ、これだけ話しかけてるのにお返事してくれないなんて、もしかしてみんなでイジワルしてますかー。 そーゆうつもりなら、みしろにも考えがありますー』 |
| まゆら:いや、全然そんなつもりないんだけど。 |
| みしろ:『あー!』 |
| まゆら:? |
| 黒うにゅう:やっと気づいたか? |
| みしろ:『アリさんが並んで歩いてますー』 |
| まゆら:……。 |
| みしろ:『しかも2列縦隊ですー。よく訓練されたアリさんなのですー』 |
| まゆら:……もう切っていい? |
| 黒うにゅう:待て、もう少し交信を続けろ。 |
| みしろ:『え?』 |
| まゆら:? |
| みしろ:『ふむふむ……お話を聞く時は、耳に当てる? そうだったんですかー。どーりで何も聞こえないはずですー』 |
| まゆら:やっと気づいた~!! |
| みしろ:『ナゾの生物さん、ありがとうございますー』 |
| まゆら:ナゾの生物? |
| みしろ:『それじゃ、耳に当ててみますねー。ぴたっ』 |
| まゆら:もしもしみしろちゃん、聞こえる? |
| みしろ:『わー!!ほんとーに聞こえましたです!みらくるですー』 |
| まゆら:あー、その……久しぶりだね。 |
| みしろ:『まゆらちゃん、おひさしぶりですー。おかわりはないですか? あー、おかわりといってもゴハンのおかわりじゃないですよー』 |
| まゆら:いや、それは分かってるから。 とりあえずこっちは相変わらずだよ~。うにゅうもまだ生きてるし。 |
| 黒うにゅう:まだとは何だ。 |
| みしろ:『みしろも、がんばって旅を続けているのですー。でも、『扉』は全然見つかりませんです……』 |
| まゆら:そっか~。まあ、ゆっくり探せばいいと思うよ。 |
| みしろ:『それにしても、糸と紙コップだけでお話ができるなんてカンドーです。みらくるですー』 |
| まゆら:そういう発想をするみしろちゃんの方がミラクルだよ。 |
| みしろ:『糸電話は、本屋で立ち読みした絵本に書いてありましたです。それを見てキュピーンと来て、すぐに本屋を飛び出したのです』 |
| まゆら:さすがみしろちゃんだね。 |
| みしろ:『そうしたら、本屋の店員さんが追いかけてきて、いっぱい怒られたのです。しょんぼりなのです……』 |
| まゆら:ダメだよ、本の持ち逃げしちゃ。 |
| みしろ:『ふむふむ、わかりましたです。今後は、週に一回は連絡をするのです。 あと、例のブツも買ったら送りますねー』 |
| まゆら:うまい棒はチョコ味とキャラメル味だからね。 |
| 黒うにゅう:待て、お前らだけで勝手に話を進めるな。オレの分も頼め。 |
| まゆら:しょうがないな~。 |
| 黒うにゅう:ていうか、今までに言った注文は覚えてるんだろうな? |
| みしろ:『だいじょうぶですー。ちゃんとメモを取ってあるのですー』 |
| 黒うにゅう:なんか不安だな……。 |
| みしろ:『それでは、また来週ですー』 |
| まゆら:またね~。 |
| 黒うにゅう:やれやれ……みしろと話をすると、異常に疲れるな。 |
| まゆら:でもこれで、食料とゲームの調達はバッチリだね。 |
| 黒うにゅう:ちゃんと買ってくればの話だがな。 |
| まゆら:店に辿り着けるかどうかもアヤしいからね~。 |



























